ざっくり言うと、CBIT(シービット)療法というのは、
チック症状を和らげるためのトレーニングと環境づくりのことです。

CBIT(シービット)というのは

Comprehensive(包括的な)
Behavioral(行動的な)
Intervention(介入)
for
Tics(チックのための)

つまり、「チックのための包括的行動的介入」の頭文字をとった略称です。

<包括的>というのは分かりにくい文言ですが、チックの症状を和らげるための「ハビットリバーサル」という核になるトレーニングだけではなく、どういう状況や環境でチックが出やすくなるのかを把握して、チックが出にくい環境を作っていったり、学校や友人、職場、地域などのチックに対する理解を求めていったり、リラックスの仕方を学んだりと、いろいろなことを含んでますよという意味です。

<行動的>というのはどういうことかというと、CBIT(シービット)のチックを和らげるやり方が、行動療法という心理療法の考え方を取り入れたものだという意味です。

<介入>はどういう意味かというと、この場合は働きかけと解釈すれば分かりやすいです。

まとめますと、CBIT(シービット)というのは、環境づくりやリラックスの仕方や何やかやをいろいろ含んだ、行動療法的にチックを和らげ減らしていく働きかけ方ということになります。 

チックの発症は脳の機能障害に起因するものですから、子育ての仕方は関係ありません。

ただ、いったん発症したチックの出やすさは、家庭や学校などの生活環境の中で発生してくる様々なストレスによってかなり影響を受けることが知られています。

CBIT(シービット)の核になるのは「ハビットリバーサル」という行動療法的なテクニックです。

チックの前駆衝動に気づいて、それに対する「拮抗反応」という一種のブロックをすかさず入れていくというやり方です。
この核となるハビットリバーサルに加えて、チックが出やすい環境を改善していくことも大事なポイントになります。
学校の先生や、友達、友達のお母さんたちに、お子さんがチックあるいはトゥレット症を持っていて、周囲のサポートと受容が必要なことの説明とお願いをしていくことで、徐々に環境を改善していきます。

お子さんがチックを出すと、周りの子供が馬鹿にしたり、真似したり、からかってきたり、いじめの対象にされたりすることが多いです。

チックやトゥレットのことをほとんど知らない先生も多いですから、うるさい、静かにしろ、と先生に叱られるかもしれません。

そういうことが続くと、お子さんの心は傷つき、ストレスがどんどん溜まっていきます。

からかわれないよう、叱られないよう、お子さんは学校で一生懸命チックを我慢します。

そのことが余計にチックを増やしてしまうのです。

学校から帰ってきたお子さんが、急に音声チックや運動チックを爆発させるということを経験したことのあるお母さんも多いのではないでしょうか。

学校ではチックは受け入れられない、という思いが、お子さんの心に重くのしかかっているのです。

学校の先生や子供達がチックやトゥレットのことを理解して受け入れてくれたら、お子さんのストレスは大幅に減っていきます。

そしてそのことがお子さんのチックを改善することに重要な役割をすることになります。

CBIT(シービット)のプログラムの中の、チックそのものをブロックしたり、目立たなくする「ハビットリバーサルトレーニング」は、お子さん自身がやる気を持って日々積み重ねていかねばなりませんが、お母さんには環境を改善していくという重要なミッションがあります。

お母さんとお子さん、そしてCBIT(シービット)プラクティショナーが一緒になって作り上げていく、それがCBIT(シービット)療法です。

そして私がCBIT(シービット)療法を日本で広げる活動をする中で、数多くのチック、トゥレットに苦しむ人たちとの出会いの経験から工夫改善を重ね、独自のCBIT(シービット)キダメソッドを作り上げました。色々と専門用語が出て来ましたが、下の通信講座を読んでいただければ詳しい説明が受けられます。

CBIT(シービット)キダメソッドとは

米国のダグラス・ウッズ博士などが作り上げてきたオリジナルのCBITにもいくつか課題があります。

教科書通りにオリジナルのCBITを行っても必ずしも十分な効果が現れるわけではないということが分かってきて、日本CBIT療法協会の代表木田が様々な工夫、改良を加えて出来上がったのがCBIT(シービット)キダメソッドです。

○オリジナルCBITはハビットリバーサル時に拮抗反応を入れてじっと我慢するだけという形ですが、キダメソッドでは呼吸法を重視しており、深呼吸、腹式呼吸などを常時声がけしながら続けていきます。

○キダメソッドでは呼吸の声がけの中に、いま脳の中で何が起こっているのか、ハビットリバーサルが効くのはなぜなのか、あなたの身体のコントロールを取り戻せるのはあなた自身しかいないなどの叱咤激励要素を入れていき、クライアントがチックの衝動に正面から向き合えるようにしていきます。

○キダメソッドのセッションでは、催眠によるリラクシングと目標達成イメージ醸成を行います。

○キダメソッドには、セッションの中でクライアントの人生の目標設定をさせて、自分の人生と向き合うようにするコーチング的な要素があります。

○キダメソッドは怒り、イライラ、癇癪のチックに対する悪影響を重視しており、クライアント本人の甘えを指摘し、家庭内での兄弟喧嘩、親子喧嘩を減らしていくための方法を伝えていきます。

○キダメソッドではクライアント本人と親の穏やかな精神状態を作り出すため、マインドフルネスを推奨し、セッションにも取り入れています。

簡単に言うなら、キダメソッドはオリジナルCBITに呼吸法、メカニズム仮説の説明、催眠、コーチング、アンガーマネジメント、マインドフルネスを合体させたものと言ってもいいかもしれません。

無料で7日間メールが届く簡単な「CBIT(シービット)キダメソッド通信講座」を行なっております。

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